金がない。
40歳にもなって金がない。
情けない。
本当に情けない。
40歳といえば、普通なら家族を支えたり、親に恩返しをしたりしている年齢だと思う。
でも自分は違う。
借金2000万円。
逮捕歴あり。
まともな人生からはとっくに脱落している。
親父は寝たきりだ。
昔は大きな背中だった。
家族のために働き、文句ひとつ言わず生活を支えていた。
そんな親父が今はベッドの上で一日を過ごしている。
母親は70歳になった今も最低賃金のパートに出ている。
本来なら、もう働かなくていい年齢だ。
本来なら、自分が生活を支える側になっていなければならない。
なのに現実はどうだろう。
70歳の母親が働いている。
40歳の息子は借金まみれだ。
書いていても情けなくなる。
母親が仕事へ向かう後ろ姿を見るたびに思う。
なんで俺じゃないんだろう。
なんで70歳の母親が働いているんだろう。
なんで40歳の俺が親を安心させるどころか、心配ばかりかけているんだろう。
だったら働けよ。
そう思う人もいるだろう。
自分でもそう思う。
毎日思う。
働かなければ金は入らない。
借金も減らない。
生活も良くならない。
そんなことは分かっている。
でも今の自分は、その当たり前のことができない。
体が動かない日がある。
何もやる気が出ない日がある。
朝が来るのが怖い日がある。
求人を見ても、自分なんかどこも雇ってくれないんじゃないかと思ってしまう。
仕事を始めても、また駄目になるんじゃないかと思ってしまう。
逃げているだけなのかもしれない。
甘えているだけなのかもしれない。
そう考えるたびに、自分自身が嫌になる。
結局、自分はずっと逃げ続けてきた人間だ。
借金からも。
現実からも。
責任からも。
その結果が今なんだと思う。
親父は寝たきりになった。
母親は高齢になっても働いている。
それなのに自分は何ひとつ親を楽にしてやれていない。
むしろ苦労ばかりかけている。
もし自分が親の立場だったらどう思うだろう。
70歳を過ぎても働き続け、
息子は借金2000万円を抱え、
まともに働くこともできない。
そんな現実を受け入れられるだろうか。
親は何も言わない。
責めることもしない。
だから余計に苦しい。
優しさに甘えている自分がいる。
親の人生まで背負わせているような気がする。
期待していたはずだ。
幸せになってほしかったはずだ。
普通に働いて、普通に暮らしてほしかったはずだ。
その期待を、自分は全部裏切った。
40歳になっても親不孝を続けている。
40歳になっても親を安心させられない。
40歳になっても親に苦労をかけ続けている。
金がないことも辛い。
働けない自分も辛い。
でも一番辛いのは、自分のせいで親にこんな思いをさせていることかもしれない。
親父と母親が生きているうちに、たった一度でいい。
安心した顔を見たい。
「もう心配しなくていい」
そう言いたい。
だけど今の自分には、その言葉を口にする資格すらない気がしている。
